
ちょっと待った!日本でも30年前に衛星ドッキングやってます!!
インド宇宙研究機関(ISRO)が、2機の衛星による軌道上でのドッキング実験「Space Docking eXperiment(SpaDeX)」に成功したと発表しました。ターゲット衛星とチェイサー衛星とよばれる2機の衛星のドッキングで、アメリカ、ロシア、中国に次ぐ4カ国目と報道されています。
しかし、私が関わっていたJAXAの技術試験衛星Ⅶ型「きく7号(ETS-Ⅶ)」おりひめ・ひこぼし(1997年11月打上げ)は、まさしくターゲット衛星(おりひめ)とチェイサー衛星(ひこぼし)によるドッキング実験で大成功したミッション。米国に次ぎ2番目の快挙でしたが、なぜこれが含まれていないのかとても不思議。この衛星によるランデブードッキング技術は、宇宙ステーション補給機(HTV)の礎になった技術ですし、搭載されてたロボットアームは、「きぼう」ロボットアームにつながる重要なミッションでした。これを忘れてもらっては困ります。
宇宙開発は、試験やシミュレーションでは完全に検証ができないところが多くあるため、軌道上での技術の蓄積・熟成は非常に重要なプロセスなんですね。
現在公告されている、宇宙戦略基金でも軌道上実証は提案書に含めなければならない項目の一つですが、現在は、ISSや超小型衛星を利用した実証も安価にできるようになってきました。軌道上実証に関する提案は、当社の得意分野の一つでもあります。是非お気軽にご相談ください。
ISROのドッキング実験の記事はこちらから。
ETS-Ⅶの詳細はこちらから。