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テーマの技術継承にかけたバトンの写真。

宇宙開発における技術伝承

技術伝承についてはどの分野においても様々な課題を抱えていますが、宇宙業界でも同じです。

近年は、宇宙戦略基金やSBIR(中小企業技術革新制度)など政府からの投資が進んでいますが、少し前まではなかなか宇宙予算も伸びず、大手宇宙メーカーからも人の維持ができない、技術伝承ができない、と政府に対して悲痛な叫びを訴えていました。
個人的には、技術伝承が進まないことも各ミッションの失敗が続いた原因の一つだと考えています。

今日、宇宙ステーションのロボット関連業務の中で、技術伝承しているなと思える場面がありました。
ロボットミッションの手順検証を行いましたが、私の両横に若手2名。2人の年を合計しても私の方が歳上です。一緒にいた1日の中で、検証のやり方は勿論のこと、技術的な背景、安全審査との関係、NASAロボットとの違いなど、様々な話をすることができました。

宇宙ステーション業務は、日常の仕事として、NASAや欧州のパートナーと同じ立場で仕事ができる唯一無二の貴重な現場。2030年以降のEnd of lifeと呼ばれるステーションの運用終了も見据えた新たな取り組みも始まるホットな職場なんです!
大中小と様々な規模のミッションを重ね継続的に行うことが、日本の宇宙技術の発展には不可欠なのです。