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宇宙通信の未来のイメージ。

宇宙通信における日本の勝ち筋とは

宇宙における通信は非常に重要な分野で、ここ数十年は「衛星-地上」、「衛星-衛星(衛星間)」共に無線通信が主流でした。新たな通信技術の研究と並行しながら各国で無線通信技術の確立を行ってきましたが、いよいよその主役は、光通信にとって代わる時代になりつつあります。
今年発表された宇宙技術戦略でも、衛星分野の中で光通信の重要性が明記されています。

現在の宇宙分野通信をめぐる動向としては以下が挙げられます。
・宇宙データの爆発的増加
・LEOコンステレーションの台頭
・TN(地上通信網)とNTN(衛星網)の融合
・業界再編
・官民デュアルユース
・月等の深宇宙への活動拡大

このような状況下の中、宇宙産業界では「光通信市場をどう作っていくか?」という議論が最大の焦点になっています。現時点では、安全保障ニーズが先行し、2030年には光通信が普及、6万機を超えると端末が普及されると推測されています。また、デュアルユースを見越したマルチオービット通信網の確立により、無線を代替する主要通信媒体への規格の統一化とセキュリティの強化で、2030年代には民間需要へと発展しそうな状況。具体的には以下の技術が確立される勢いです。
・相互運用性→マルチプロトコル機能
・高速性→高速計算機(10Gbps以上)
・安定性→衛星通信端末制御技術・衛星地上間通信の安定化技術

また、「宇宙統合コンピューティング・ネットワーク」と呼ばれる構想もあり、ここでは光通信や6Gを駆使し、地球と静止衛星や低軌道衛星、高高度プラットフォーム(HAPS)や月までもを統合的につなぐネットワーク構想もあり、構築に向け研究が進んでいます。

宇宙通信は各国がしのぎを削る世界ではありますが、我が国は「光通信」で勝ち筋を見出しており、世界を取ろうとしているのです。

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