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宇宙港のイメージ図

ロケット打ち上げだけではない!?宇宙港の可能性

NIHONBASHI SAPACE WEEK2024(11/18-20)が閉会しましたが、面白かったセッションの中から、第1段として「宇宙港」を取り上げたいと思います。

宇宙港の現状としては、
・世界で100ヶ所以上の開発が進んでおり、日本でも北海道、大分、和歌山などが開発を進めている。
・ロケット打ち上げだけではなく、P2Pと呼ばれる「高速2地点間輸送」も含まれるため、国際間の連携が急速に進んでいる
・アメリカが開発を主導しており、イギリスやオーストラリアが着陸地としての宇宙港に注力している
・政府がロケット射場を民間開放していないのは日本とロシアだけ(これは知りませんでした!)
・宇宙港周辺のサプライチェーンも重要で、例えば、スペースポート紀伊からの打ち上げでは1回約12億円の経済波及効果があり、打ち上げが延期になるほど効果が高い
・日本でも多様な離発着に対応できるように宇宙活動法を見直する方向

また最近では、HAPS(ハップス)と呼ばれる、成層圏を飛行する「高高度基盤ステーション」を利用した「宇宙統合コンピューティング・ネットワーク」の研究や開発も進んできたところ。こちらを運用するにも多くの空港が必要になってきます。

宇宙統合コンピューティング・ネットワークの詳細はこちらから。

現在、宇宙政策基金では、KPIとして10年後に国内から年間30回の打ち上げを目指しています。これにはロケット生産サプライチェーンの構築もそうですが、宇宙港の開発・整備もとても重要。各地で提案活動が盛んに行われているのです。

「スペースポートを制するものが宇宙産業を制する」というコメントもありましたが、まさしく宇宙港は日本の宇宙産業拡大に向け最重要なインフラの一つなのです。